アメリカの田舎で暮らしています

年下夫と猫のここちゃんとの暮らし。ジョージア州でRN(看護師)してます。

Honor walkに参加

こんにちは、ちぃです。

 

ようやく免許が発行されて、ジョージア州でも看護師になりました。

 

 

 

院内で患者さんが心肺停止状態になった時や、誰かが暴れて警備員が必要になった時などには院内全体にアナウンスが入るのですが、ある日、"Code Honor walk"という初めて聞くアナウンスが流れました。

 

code honor walkが一体何なのか気にもしていなかったのですが、偶然この日は患者さんの数が少なくて忙しくなかったこともあり、事務の人から参加してきたら?と言われて。とてもエモーショナルになるよ、って。

 

Honor walkって何だろう?と思い、アナウンスでお知らせしていた場所に向かいました。

 

Honor walk。ウィキペディアによると、名誉歩行と言われるもので、亡くなった方が臓器提供をしてくれる際に、病室から手術室までの道のりを皆で見守る儀式で。

 

アナウンスで流れていた場所に向かうと、そこは手術室の前でした。この日は休日だったこともあり、そもそも働いていた人の数が少なめだったのですが、病院中から従業員がちらほら集まってきていました。看護師、テックだけではなくて、リハビリの人や、採血担当の人も。人が少ないから、できるだけ広がって、なるべく患者さんと家族に寂しい思いをさせないようにしよう、なんて言いながら到着を待ちました。

 

皆で廊下の両端に立ってしばらく待っていると、手術室の看護師が、亡くなった患者さんが横たわるベッドを押して廊下の向こうからやって来ました。その後に続く患者さんの家族と看護師達。一同を静かに見守るわたし達。廊下は、患者さん家族のすすり泣く声と、同じようにすすり泣くスタッフの声で、不思議な空気が流れていました。亡くなった患者さんは布で覆われる事もなく、顔を隠してもいないので、ただ眠っているだけのよう。

 

臓器提供、という言葉は何度も聞いた事があるけれど、実際にこれから臓器提供するための手術に向かう、なんていう現場に立ち会った事はなかったし、この患者さんは亡くなってしまったけれど、これから何人もの命を救うんだな、と思うと、手術室に連れられていく姿がヒーローの様にも見えたし、そんな決断をした患者さんも家族もすごい、と素直に感じました。

 

honer walk、youtubeにもビデオがいくつかありました。わたしが参加したものではありませんが、わたしが参加したものも、スタッフの一人がスマホで撮影していたので、そのうちyoutubeにアップロードされるのかもしれないですね。

亡くなった方がベッドに横たわっている様子がモザイクも何もなく、そのまま写っているので注意が必要かもしれないですが、気になった方は是非見てみてください。